皆さまは「けいおん!」というアニメをご存知でしょうか?
女子高生達がバンドを組み、ゆる~く部活動を行っていくという、ゆるふわ~な、萌え~なアニメで2009年から放映されました。
放送当時はキャラの可愛さ、キャッチーな楽曲で社会的に?大ヒットしました。
ご多分に漏れず、新社会人だった私も「けいおん!」に魅了され、初任給をグッズやCDにズブズブとお金を使い込んでいました。
また、キャラ達がアニメ作中で使った実在するアイテムも売れに売れました。
主役の子が使ったギター、レスポールのチェリーサンバースト。
モデルはギブソン社のレスポールですが、劇中同様あまりにも高額で頭を悩ませたオタクが多かったのではないでしょうか?
そこで楽器店はこれ見よがしに、廉価版やオリジナルモデルを大大的に売り出していました。
私は廉価ブランドのエピフォン社のギー太を購入しました。
これはそこまで人気になったイメージはありません。
ドラムの子が使ってたシャープペンシルが人気でした。
流石にドラムセットは買えませんね。
ちなみにLAMMYのサファリですが、今でも愛用しています。
キーボードの子はたくあん。
そしてベースの子ですが、使用楽器はフェンダー社のジャズベースです。
彼女は左利きでベースも左利き用なので、世のファン達は困惑しました。
また、その子が使用したヘッドホンにも人気が集まります。
私は、小学生の頃からエレキギターを弾いていました。
社会人になるまで弾いていましたので、ギターを買うことに躊躇がありませんでした。
しかし、ベースとなるとそうはいきません。
しかも左利き用です。
左利き用を右で弾くなんて、そんな人はWAKE UP MOTHER FUCKERです。
そこで注目したのは、澪が使っていたAKGのK701でした。
このK701を買った人は多いのではないでしょうか?
当時は7万円以上の価格設定で売られていました。
海外製で相場もわからない私は、澪はこんなに高いヘッドホンしてるのか…いいな…。と、思っていました。
そんな時に、セールで2万円引き位で売られていたK701を見つけ飛びつきました。
今では1万7000円程で売られていますが、この出会いに感謝しています。
肝心の音質ですが、高音が強いとレビューを目にすることがありますが、フラットでバランスよくキレイに鳴ってくれると私は思います。
低音は決して主張してくるわけではないですが、心地よい太い音を出します。
開放型の強みで音場も広いです。
定位も良く、ボーカルが目の前で歌ってくれます。
音源やアンプによっては音が刺さることもあるようですが、私は気になったことはありません。
そんな10年以上付き合ってきたK701ですが、ボロボロになってきました。
機能的なトラブルはありませんでしたが、イヤーパッド、ゴム紐の劣化。
傷も増えて、ロゴも擦り消え、メッキ部も錆びてきました。
なんとかキレイにしてやりたいのですが、交換部品は見つけられません。
ならば部品取りとして新しいK701を買い、パーツを使ってやればいい。
今K701はマイナーチェンジがあり、再販されています。
買い換えればいいと思うかもしれませんが、ダメなんです。
共に歩んだ10年間の軌跡、あとMade in Austriaの刻印。
そうなんです、再販版にはコレがありません。
だって推しの澪が使ってたのはMade in Austria。
澪と同じじゃないと嫌、嫌です!
なんて気持ちの悪いこと言ってると、片方から音が出ないというジャンク品を発見しました。
価格も僅か数千円で状態もまずまずです。
こんなの即ポチですよ。
そして届いたK701!
コンディションは悪くないです。
これが再販版ですか。
少し比べてみましょう。
向かって右が再販版です。
やっぱりゴム紐はダルダルがデフォなんですね…
そしてヘッドバンドのボコボコが無くなっています。
表の革に変わりはないように感じますが、裏地はちょっと違います。
Made in Austriaの消失です。
製造された国がどうのこうの言うのは嫌いです。
私は事情があるので無かったらダメです。
そして日に焼けて黄色くなってますね。
これは比べないと気づきませんでした。
音は変わらないと言われてますが、片側が鳴らないので聴き比べられません。
では、部品を頂きに分解していきましょ~
ザ・レジェンド・ヘッドホンK701、分解方法はネットで探せばいくらでも出てきます。
偉大なる先人たちに感謝をしつつ、ハウジングに付いてるメッキ処理された網網なキャップを回します。
5-56を駆使し、穴にピンセットを入れ回しますが、なかなか回りません。
力を入れたいのですが、あまり傷つけたくありません。
ネットで調べると「つまようじで外し作戦」が出ていました。
穴につまようじを突き刺し、一気にギュッと回してやります。
すると簡単にポコっと外れてくれました。
偉大なる先人よ、感謝します。
なるほど!このように引っかかりがあるのですね。
さっさとネジ2つを外しちゃいましょう。
さあ大事な部分とのご対面です。
4芯のケーブルでした。
黄色L+、白L-、赤R+、黒R-でした。
右のドライバーへ信号を送るのに、ヘッドバンドのアジャスターが付いてる鉄の支柱を配線にしていて凄いですね。
この部分の配線を外して、分解してしまいます。
ヘッドバンドをを外しました。
更に部品を取りましょう。
あとはネジを外し、ツメを外して引っ張ればドライバーユニットが外れるでしょう。
と、その前に右側も同じ状態にしちゃいましょう。
右の内部は鉄の支柱からユニットに配線されています…付けられている…?
・・・外れてるのん!
普通に取れてるんですね。
実はK701の断線はコレが多いらしいです。
音が出なくなったK701を持ってる人は、どうか一度見てほしいです。
簡単に愛機が直るかもしれません。
とりあえず、はんだ付けしてみます。
左側も配線をやり直し、音出しをしてみます。
あ…あ…普通に音が出てる…
どうしよう…
所持しているK701のために出来るだけバラそうとしたのに、普通に直ってしまいました。
そうだ…所持しているK701は、縞パンと一緒にディスプレイして崇めましょう。
そして、このK701では出来なかったことをしましょう。
K701唯一の不満。
─────ケーブルが長い。
どうせならQ701の様にリケーブル出来るようにしてみたい。
そこで登場したのがコレです。
左が4極の3.5mm径ジャックMJ-064H。
右は3極の3.5mm径ジャックMJ-073H。
ヘッドホンセレクター作成の際にお世話になったジャックですね。
ジャックを取り付けれれば、色々なケーブルを試すことができそうです。
MJ-064Hを付ければ簡単にグランド分離が出来そうですね!
なにせ色もあっています。
こんなイメージをしていましたが…
内部が狭すぎて、支柱の部分に当たって取り付けられません。
Q701の様に飛び出さないと、難しいみたいです。
コードが長いなら、切っちゃえばいい!
2台持ちだから出来る荒業です!
チョッキン!です。
ケーブルは絶対に150㎝というこだわりがあります。
切った部分に付けるプラグは…
NEUTRIKのNTP3RC(400円)です!
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/175776/
サウンドハウスさん、いつもありがとうございます。
L字プラグを取り付けます。
まずは予備ハンダです。
ケーブルに予めカバーを通しておきましょう。
あとは気合でハンダ付けです。
ちゃんと資料もありました。
4芯でグランドが分離しているので、左右のマイナスはここで共通にします。
黒白を同じ場所にハンダ付けします。
完成です!
ケーブルが150cmのK701の完成です。
早速試聴します。
はい、ノイズもなくキレイに鳴りました。
さて、肝心の再販前後で音は変わるかですが…。
何も変わらないのん!
こんな素人の意見で申し訳ないですが、音は全く変わりませんでした。
安心して今販売されているK701を使ってみてほしいです。
K701は素晴らしいヘッドホンです。
私をオーディオ沼に沈めた名機です。
製造国にこだわるのは、澪好きのキモオタだけで十分です。
(AKG K701はサウンドハウスさんが3年保証付きで安価なのでオススメです!)
10年たっても可愛いんじゃ~~~^^