水月雨(MOONDROP)『竹-CHU』2pin、バランス化。リケーブルしてポテンシャルを引き出す。

『竹-CHU』の購入から1ヶ月以上経ちました。

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今日までに『Aria Snow Edition』と

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『KATO Dark Blue』を購入しました。

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Aria、KATOを購入しても竹-CHUの出番がなくなることはありませんでした。

4000円弱のイヤホンですが、それくらいに良い音を鳴らす素晴らしいイヤホンです。

竹-CHUを聴き込んでいくうちに耳に刺さる一定の高音域も消え、エージングが終わりました。

 

そして、ある一つの気持ちが芽生えます。

このイヤホンをバランス化するれば、更に良い音を鳴らしくれるのではないかと。

 

しかし、竹-CHUはリケーブルができない仕様となっています。

ならば4.4mm5極プラグに替えればバランス接続は可能なはずです。

 

これが本機のプラグです。安い!安さが爆発しすぎてる!

プラグ部分で左右のGNDが共通になっていると予想してプラグ交換をしてみましょう。

 

4.4mm5極プラグです。

綺麗なゴールドでイヤホンに合いそうです。

 

背徳感でゾクゾクしながらケーブルを切断します。

テスターでプラグとケーブルを確認すると緑L+、赤R+、銅/銅、銅/緑がGNDでした。

何知らない線が2本ピョコッと出てきました。

なんでしょうこれ。

とりあえず…4.4mmのプラグにはんだ付けするために長めにリッツ線を出してみます。

 

なんか線が増えてるー?!
ここでテスターを当ててみると、なぜか銅/銅、銅/緑で導通があります。

もっとイヤホン側でGNDは共通にされています。

ちなみに増えた青、赤/緑色の線は使われていませんでした。

イヤホン本体側を辿っていきます。

 

スプリッターの部分しかないですね。

ここで左右のGNDは結束されているはずです。

 

レジンで固められたスプリッターを割ってみます。

ここでしたね。

プラグを替えるだけのお手軽バランス化はできなさそうです。

 

イヤホン側はスプリッターの手前でケーブルを切断して準備しておきます。

 

先程長めに出しておいたリッツ線を、プラグにはんだ付けをしましょう。

 

4.4mmは簡単です。

 

完成したので先程のイヤホン側にはんだ付けしちゃいましょう。

 

R側はプラス赤ー赤、マイナス銅ー銅/銅。

L側はプラス緑ー緑、マイナス銅ー銅/緑。

不要な線は切り落とし、長さを変えて配線してますが、そのうちショートしちゃいますね。

 

グルーガンで絶縁して強度増してやります。

 

家にはスプリッターの予備など無いので熱伸縮チューブでカバーします。

 

家にある部材だとコレが精一杯でした。

純正ケーブルでのバランス化完了です。

イヤホンが爆発しないように祈りながらUA3で試聴します。

─────素晴らしいッ!!!

音が太くなり、音に張りが出て竹-CHUがまた一段と良くなりました。

この子はどこまでポテンシャルを秘めているのでしょうか。

これ以上の性能を引き出すにはリケーブルしかありません。

着脱できるコネクタを取り付けることは可能なのでしょうか?

 

形状的に丸いMMCXにするよりは2pinの方が合うかもしれません。

というよりMMCXのケーブルを買わないといけないので却下です。

2pinメスコネクターの販売しているか見てみましょう。

 

楽天で売っていました。

2個で1500円…高いですね、埋込みタイプしかありませんので却下。

Amazonも同じものしかありませんでした。

 

そして、千石電商さん。

2個で525円、0.78mm表記有りでフラットタイプです。

千石さん一択です…日本なら。

 

では、AliExpressで物色してみましょう。

2pin0.78mmやQDCのコネクターが6個入で送料合わせて1000円位です。

購入時は637円でしたが現在でも十分安いですね。

https://s.click.aliexpress.com/e/_Ddvczqf

 

ちなみに…

黒もありましたがお高いです。

黒のほうがカッコよくなると思いますが、初めての作業で失敗するかもしれないので今回は諦めます。

https://s.click.aliexpress.com/e/_Dmg1ODZ

 

 

届いたコネクタは小さく、コレを使って作業すると思うと戦々恐々です。

 

ちょうど良さそうな形をしていますね。コレを埋め込めれば勝ちです。

まずはイヤホンを解体しましょう。

 

これ一本で分解できました。

 

赤いラインから差し込んで、黄色のあたりを煽りながら押していきました。

ヒートガンで温めたり、隙間に無水エタノールを垂らしながら作業します。

ポロンと外れました。

反対側も外しましょう。

 

このイヤホンは差し込む隙間があったため、そこまで難しくないと思いました。

 

裏はこのような形状になっています。

どこに力を入れていたか分かりますね。

ドライバーに書かれたMOON DROPの文字がカッコいいですね。

赤い印がプラス側の目印です。

プラスが緑色の線で間違いなく、反対側は赤色の線がプラスで間違いありませんでした。

では、ケーブルの処理をしていきましょう。

 

接着された黒いスポンジを剥がします。

これで自由に動かせます。

 

とりあえず短く切ってしまいます。

 

ストッパーはペンチでパツンと切ります。

 

スルスルとケーブルの外装を抜きました。

リッツ線をどこまで残すか決めるために、コネクタを仮合わせしてみましょう。

 

あれ?妙に収まりが良いです。

 

MOON DROPはコネクタを搭載する予定だったのかな?と、思ってしまうほどです。

次にピンアサインを確認します。

 

市販されているケーブルはカーブの内側がプラスです。

この極性に合わせてコネクタを取り付けます。

 

この長さでカットして予備ハンダをします。

もう少し短くできそうですがハンダ付けの難易度が上がりそうなので攻めません…

 

これで許してつかあさい。

 

接触することはないと思いますが、念のためグルーガンでペタペタ。

 

接着剤を使ってコネクタをハウジング内に収めます。

ケーブルはドライバーに触れない、ベントを塞がない、カバーをはめる穴を塞がない。

これを気にすれば大丈夫でしょう。

ではカバーを仮合わせをしてみます。

 

なにかが邪魔してはまりません。

 

赤い部分が当たってうまく収まりませんでした。

ニッパーでカットしました。

あとはカバーを接着剤を使って装着します。

 

最後にボンディックを使ってコネクタ周りの強度を出します。

これで完成ですね。

 

一番大変だったのはボンディックを塗ることです。

もっと綺麗にできたと思います。

ケーブルを挿してみましょう。

 

問題なく入りました。

耳君に装着してみましょう。

 

ああ~いいですね~

では、竹-CHUと僕の耳が爆発しないことを祈りながら試聴してみましょう。

 

─────すばらっ

やっぱりこの子は凄いですよ。

低音はやはりタイトですが、十分に鳴らしてくれます。

4芯銀メッキケーブルを装着したことで、更に高音域が伸びました。

アタック感も出て、力強い中音域が出ます。

5000円未満のイヤホンの音ではないと思います。

MOONDROPさんは倍の値段でもいいので2pinコネクタを実装した竹-CHUを販売していただきたい。

クオリティは別にして、制作自体は難しくありません。

次、もう一度挑戦すれば完璧なものが作れそうです。

何事も挑戦ですね!

※2Pin化のご依頼は受け付けておりません…あしからず。