See Audio『RINKO』レビュー。1万3000円の傑作。

 

先に触れておきます。

RINKOの試聴後に思ったのは、音質、価格、パッケージング等含め、2023年一番買ってよかったイヤホンになる可能性が高いということ。

今後、この価格帯でRINKOを超えてくるイヤホンが出てくるのは難しいということ。

それくらいに筆者が気に入ってしまったということ。

 

4月7日、See Audioから待望の新作イヤホン「RINKO」が発売されました。

看板キャラの名前をイヤホンに命名するということは、相当な力を入れてくると思い、制作が発表された時から心待ちにしていました。

 

少し早めに購入できたので、余すことなくレビューしていきましょう。

 

カバーデザインは天使と悪魔の百合デザインです。

どちらがRINKOでしょうか?多分どちらもRINKOです。

 

カバー裏です。

イヤホンの説明文と仕様が、ある特定のフェチ層を狙ったポーズで紹介されています。

 

パッケージはSee Audioのロゴマーク側から開きます。

どうやって開ければいいか分からず、ここで手が止まってしまいます。

 

 

素晴らしいイラストの色紙がでてきました。

スタンドになっていて飾れるので、ご家族の方も見られる場所に設置しましょう。

 

説明書とカードが出てきました。

 

結婚のプロポーズで使われそうなケースからはケーブルとイヤーピースがでてきました。

 

Renderと呼ばれるイヤーピースは3サイズで、Mサイズは本体に装着済みでした。

モリーフォームをシリコンで包んでいるハイブリッドタイプのイヤーピースです。

 

ケーブルのコネクタは2pin0.78mm、プラグは3.5mmSEになります。

 

線材は6N-OFCの銀メッキ線の4芯です。

細めでひょろひょろしていて若干取り回しが悪いです。

 

アクセサリーは必要最低限ですが、こだわりが垣間見えます。

イヤーピース、ケーブルはZ Reviewの提案ですが、果たしてどのような音質になるのでしょうか。

 

 

本体を見ていきましょう。

黒いフェイスプレートに白抜きでRINKOの文字です。

材質はアルマイト処理されたアルミニウムです。

特徴のある形状だと思いましたが、ちょうど耳に収まる形になっていました。

 

樹脂製のシェルが採用されています。

中が薄っすらと見えます。

Truthear HEXAと同じ材質でしょう。

 

光で照らすと中が透けて見え、キャビネット内の構造が確認できます。

ステンレス製のノズルは直径2.8mm(sat03調べ)です。

どんなイヤーピースでも交換に困ることはありません。

 

ソケットの位置は若干奥まっているので、コネクタによっては完全に入り切らないかもしれません。

イヤーピースの影響もあると思いますが、装着感がとてもいいです。

 

いつもの計量器で申し訳ないのですが…片側約4g(sat03調べ)で凄く軽いです。

※sat03調べは少々の誤差があるかもしれませんのでご了承ください。

 

 

6mmマイクロ平面ドライバーとダイナミックドライナーで構成されている1DD+1Planar のハイブリッド型です。

感度:112dB±1db

インピーダンス:30Ω

周波数帯域:20Hz-20kHz

 

【使用環境】

TOPPING E30(AK4493)+L30

付属ケーブル SE接続

付属イヤーピース Mサイズ 

エージングは25時間ほどです。

 

筆者は平面駆動型イヤホンを聴いたことがありません。

ですので、MOONDROP「STELLARIS」、LETSHUOER 「S12」と比較することはできませんのでご了承ください。

初めての平面駆動型イヤホンはRINKOに捧げます。

 

驚かされたのが低音域です。

ダイナミックドライバーの恩恵でしょうか、深く引き締まった低音が強力です。

全音域、特にこの低音域は圧があり、一番下からグイグイと押しあげてきます。

もちろん下品な音ではなくて芯が太く気持ちのよい音でグルーヴ感が生まれます。

ここはZ Review のチューニングでしょうか、素晴らしいと思います。

20時間ほど使用した段階で低音域が落ち着いてきました。

他の音域とのバランスが良くなりました。

 

力強い低音域は滑らかな中音域に繋がります。

ミッドレンジの真ん中辺りまでが、ダイナミックドライバーの役割だと思います。

苦手な楽器もなく、歪んだギターから繊細なピアノまで忠実に鳴らします。

女性ボーカル、男性ボーカル問わず上手です。

 

滑らかな中音域から歪のない高音域に繋がります。

プランナードライバーから出力される高音域は歪みがほとんどなく、音に疑問を持つことはないでしょう。

しっかりと上まで綺麗に鳴らしあげてくれます。

ただし、メインは低・中音域だと思います。

 

音場は十分に広いです。上下にも広く、申し分ないです。

軽い音は左右に広く振られ、重たい音はズシッと中心に据えています。

距離感や定位も良く、自然に聴こえます。

See Audioの特徴でもありますが、しっかりとボーカルにフォーカスされています。

ボーカルが一歩前にでて、その後ろで演奏が行われています。

また、小音量でも大音量でも変わらず綺麗な音を楽しめます。

 

【使用環境】

aune audio X1sGT(ES9038Q2M)

付属ケーブル SE接続

付属イヤーピース Mサイズ 

 

DACを交換してみます。

若干平面的になりますが、重心は下がり低音も滑らかになります。

ESSの相性も良さそうです。

AKMは明るくボーカルが映える印象です。

 

SHANLING UA2で試聴してみます。

UA2とRINKOの迫力がある音を堪能できました。

スティック型ドングルDACでも問題ありません。

 

スマホの直挿しでも聴いてみましたが、問題なく鳴らしていました。

ただ、アンプを通したほうが音に迫力が出ます。

続いてはリケーブルも楽しんでみましょう。

 

Jialai - jldt3

より明瞭になりますが、10kHzあたりが若干キツくなります。

低音は抑え気味に、高音域が欲しい方にはオススメです。

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Nicehck - RedAg

音がパワフルになり、中音域に張りがでます。

分離感も良くなり、楽しい音になります。

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KBEAR - KBX4904

全体的に音が締まり、アタック感が強くなります。

どこか特定の音域が強くなることもなく、バランスよく鳴ります。

滑らかな音が固くなり、モニターライクな音になります。

RINKOと一番相性が良いと思いました。

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リケーブルで大幅な変化はありませんが、自分好みの音に近づけることができます。

もちろんZ Reviewの提案する純正ケーブルも優秀で負けていません。

 

 

最後に…
See Audio RINKOを強くオススメします。

これは1万3000円の傑作です。

 

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SeeAudio x Z Review Rinko 1DD+1Planar Dual-Driver Hybrid IEMs — HiFiGo


今購入される方は、カバー裏の悪魔RINKOアクリルスタンドが付いているみたいですよ。

 

See Audioは凄いイヤホンを作ってきたという驚きと、BraveryやYUME2から追ってきてよかったと思いました。

今後、他のブランドがどのように追従するか楽しみですね。