オーディオ環境に関するアンケート調査を実施しました。
多くの方にご回答いただき、ありがとうございました。
本記事では、その結果について報告いたします。
皆様のオーディオライフをぜひご覧ください。
調査概要
調査方法:インターネット調査(SNSにて呼びかけ)
調査対象者:オーディオが好きな方
設問数:24問
回答数:290件
調査期間:2024年3月20日~2024年3月22日
結果
1.あなた自身について
ご年齢について
アンケート結果によると、幅広い年齢層でオーディオ好きの方が多く、年代による偏りは少ないことが分かりました。
「若者の○○離れ」はオーディオには当てはまらない?
近年、「若者の○○離れ」という言葉が聞かれますが、今回のアンケート結果からは、そのような傾向は見られません。
20代未満と20代を合わせると41.1%と、全体の半数近くに及び、若者も積極的にオーディオを楽しんでいることが分かります。
結婚について
この結果から、オーディオが好きな方は未婚者が多いという傾向が示唆されます。
既婚者が少ない理由としては、時間と経済的な余裕、趣味に対する理解や自由などが考えられます。
今後、オーディオ市場は、未婚者だけでなく、既婚者層へのアプローチも重要になってくるでしょう。
主に音楽を聴いている場所
アンケート結果によると、82.8%の人が主に自宅で音楽を聴いていることが分かりました。
これは、自宅が最もリラックスできる空間であり、好きな音量で好きなオーディオ機器を使って音楽を楽しめるという理由が挙げられるでしょう。
一方で、自宅以外で音楽を聴いている人は17.2%と、比較的少ない割合となりました。
通勤・通学などの移動中に音楽を聴くという人もいると考えられますが、アンケート結果からは、ポータブルオーディオ機器を使って自宅でも音楽を楽しんでいる人が多いことが示唆されます。
1日の音楽を聴いている時間について
アンケート結果によると、1日の音楽聴取時間は、1~2時間が最も多く52.4%を占めました。
通勤・通学や自宅でちょっとした時間を使って音楽を聴くには、適切な時間と言えるでしょう。
3~4時間になると、音楽鑑賞を趣味として楽しんでいる人や、仕事や勉強のBGMとして長時間聴いている人が考えられます。
5時間以上になると、音楽に非常に強い関心を持っている人や、音楽を仕事にしている人などが該当するでしょう。
2.オーディオの環境について
メインで使用している機器
オーディオ好きの回答者ならではの傾向が表れた結果と言えるでしょう。
一般的にはワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンのシェア率が高くなっていると思いますが、音質へのこだわりを持つオーディオ好きは、有線イヤホンや有線ヘッドホンを好む傾向があるようです。
ただし、本アンケートは筆者のSNSにて呼び掛けたため、回答者の属性に偏りが生じている可能性があります。
メインで使用している再生機器
結果によると、メインで使用している再生機器は、DAPが33.4%、PCが34.5%、スマホ・タブレットが29.3%と、ほぼ同率でした。
レコードやCDプレイヤーは2.8%と少数派であり、スピーカーユーザーの中でも少数派であることが分かります。
音楽再生機器の多様化がますます進んでいることが推測されます。
従来のCDプレイヤーやレコードプレイヤーに加え、DAP、PC、スマホ・タブレットなど、様々な機器で音楽を楽しめる時代になっています。
今後は高音質と利便性を兼ね備えた新しい機器や、革新的な機器が登場するかもしれませんね。
メインで使用しているDAC・アンプ
据え置き型DAC・アンプがポータブル型をわずかに上回りました。
この設問に「無し」という選択肢を設けていませんでした。
これは単なるうっかりミスではなく、アンプやDACを使用することが当たり前という固定概念に囚われていたことが原因です。
そして、4.8%の人が使用していないという結果に驚いています。
※自由回答はそれぞれにまとめさせていただきました。
使用頻度の高い音源について
ストリーミングサービスが圧倒的
サブスクリプションサービスやスマートフォンの普及により、音楽を聴く環境が変化。
月額料金で数千万曲を聴き放題という利便性で、音楽ファンだけでなく多くの人に利用されています。
音楽データも人気で、購入すれば自分のものになる安心感があり、音質にこだわるユーザーから支持されています。
CDやレコードは減少傾向にあるものの、音質やジャケットなどのアナログ的な魅力にこだわる方々には根強い人気があります。
一番好きなオーディオブランド
5票以上獲得したブランド・メーカーです。
個人的には思っていた通りの結果になりました。
一番所持数の多いオーディオブランド
好きなオーディオブランドでも同じ結果になった上位3社は、ブランドイメージ、幅広い価格帯、そして豊富な製品ラインナップを武器に、多くのユーザーから支持を得ています。
KZは、好きなブランドでは4票しか獲得していないのに対し、所持数では4位にランクインしています。
これは、KZのコストパフォーマンスの良さや、エントリーモデルの充実が影響していると考えられます。
NiceHCKは、主にケーブルを販売しているブランドですが、10票を獲得し、上位にランクインしています。
これは、ケーブルが音質に与える影響について、ユーザーの関心が高まっていることを示しています。
3.購入について
主な購入方法について
国内通販サイトでの購入が過半数を超えており、利便性や価格の比較しやすさなどが要因と考えられます。
海外通販サイトも一定の割合を占めており、価格や品揃えの豊富さが魅力と考えられます。
店頭購入は、実物の確認、試聴可能というメリットがある一方で、地域性の問題や時間帯などの制限があることが影響している可能性があります。
購入している製品の主な価格帯について
1万円~3万円の価格帯が最も多く、コストパフォーマンスを重視するユーザー層が厚いことが分かります。
5万円以上の高価格帯も一定の割合を占めており、高音質を求めるハイエンド志向のユーザーも存在することが分かります。
5000円以内は比較的低価格帯であり、入門者やサブ機として購入するユーザーが多いと考えられます。
オーディオにかけるお金について(月間平均)
1万円が最も多く、多くの人が月々1万円程度をオーディオに費やしていることが分かります。
3千円、5千円、3万円、10万円以上も一定の割合を占めており、それぞれのニーズに合わせた支出が行われていることが分かります。
製品の購入時に最も重視すること
音質が圧倒的に重視されており、オーディオ製品において音質が最も重要な要素であることが分かります。
機能性・使い勝手も一定の割合を占めており、音質だけでなく使いやすさも重視されていることが分かります。
コストパフォーマンスやビジュアル、セール等での値下げ額も考慮するユーザーも一定数存在します。
製品の購入時に最も参考にすること
店頭や展示会で、実際に自分の耳で音質を確かめることが重要視されていることが分かります。
YouTubeやブログによるレビュー、SNSでの口コミも一定の割合を占めており、インターネット上の情報も重要な情報源として認識されていることが分かります。
試聴する機会がない場合や新製品などは、レビューや口コミが重要な情報源となります。
その他には、直感、自宅での視聴、海外でのレビューなど、様々な情報源を活用しているユーザーがいます。
クロス集計
年齢×購入している製品の主な価格帯
年齢×オーディオにかけるお金について(月間平均)
20歳未満
5千円以下が最も多く、月間平均支出は5千円程度と低く、比較的低価格帯の製品を購入していると考えられます。
予算を抑えながらオーディオを楽しんでいる層が多いと考えられます。
5万円以上を支出する層も一定数存在しており、高音質へのこだわりを持つ若者も存在することが分かります。
20代~30代
1万円~3万円が最も多く、月間平均支出は1万円~2万円程度と、比較的バランスの良い支出傾向です。
5万円以上の高価格帯を支出する層も増加しており、音質や機能性へのこだわりが強くなっていると考えられます。
40代以上
3万円~5万円が最も多く、月間平均支出は2万円~3万円程度と、高価格帯の製品を購入する層が増加しています。
10万円以上の支出も珍しくなく、音質や機能性だけでなく、高級感やブランドイメージも重視していると考えられます。
年齢が上がるにつれて、オーディオにかける月間平均支出は増加する傾向があります。
若者は低価格帯の製品を、中高年者は高価格帯の製品を購入する傾向があります。
オーディオの闇について
ハイレゾ音源ついて
イヤホン・ヘッドホンのバランス接続について
イヤホン・ヘッドホンのリケーブルについて
アンプやスピーカー間のケーブル交換について
エージングについて
周波数特性グラフの必要性について
電源の改善について
仮想アースについて
たびたび話題に上がり、賛否両論を巻き起こすテーマについて、意識調査を実施しました。
内容について詳しく言及はしませんが、あえて言えば、リケーブルとバランス接続についての結果が同じ票数だったことに興味深いと感じました。
結果は、皆さんの想像と一致していたでしょうか?
あくまでも参考であり、優劣を決めるものではありません。
オーディオに対して持論やこだわりがあれば教えて下さい
理論派から直感型まで、様々な意見が寄せられ、とても楽しく読ませていただきました。
中には私への叱咤激励も含まれており、大変身が引き締まる思いです
興味深い点として、文字数が多く長文で回答いただいた方は、オーディオにかけるお金も多い傾向が見られました。
これは、それだけオーディオへのこだわりが強い表れだと感じました。
それでは、いくつかピックアップしてご紹介します。
どこまでアニソンを心地よく楽しめるかを追求しています。
アニメやゲームをするのであまりオーディオにお金をかけられないですが限られた予算の中で最高の環境を整えようとしています。
(20代)
しかし、リケーブルや電源改善などに関しては「変化」しますが、明確な音質向上の「効果」はありません。
本来、メーカーが想定した標準的な環境で機材を開発・チューニングし完成させている以上、素人がそれを超える高価な素材・機器を用いただけでは別の音なるだけです。
ユーザーの環境・趣向によってその「変化」が偶々好ましかった場合にのみ音質が向上したと実感しただけに過ぎません。
音質の変化の良し悪し自体、繊細かつ三者三様で非常に曖昧な概念です。
作業の片手間に流れる音楽とリラックスして一つ一つの音に集中し傾聴する音楽では音の質が異なるように、
見ず知らずの他人が作った一つの機材より自分自身でこだわり大金を掛けて揃えたアクセサリーの数々を通して流れでる音の質の方が高いと感じる方が大半なのではないかと思います。
そのような主観の独り歩きがオーディオのオカルトを生み出してるのは無いでしょうか。
最後に
オーディオ環境アンケートにご協力いただき、誠にありがとうございました。
熱意とこだわりが詰まった回答から、興味深いデータになったと思います。
あなたのオーディオ環境と比べて、意外な発見はありましたか?
Sat03 Labsは、今後も皆様のオーディオライフをより豊かにする情報発信を続けていきます。