【本レビューはKZ様よりご提供を頂いたサンプル品に基づき記事を作成しプロモーションが含まれます。】
No Rivals under $1000の謳い文句が印象的なKZ Krila。
3500円のKrilaに1000ドルまでのイヤホンに敵はいないのでしょうか?
好きに書いていいと言われていますが本当にいいのでしょうか?
「自由の翼」を意味するKrila、私も自由の翼でレビューを書いてみます。
さぁ、見ていきましょう。
パッケージはいつものKZです。
箱の中身もいつものKZです。
安心します。
イヤーピースは低反発タイプが本体に装着済みです。
他にシリコン製のイヤーピースがS、M、Lの3サイズが付属しています。
チューニングスイッチを切り替えるピンが付属しています。
スマホのSIMピンでも代用できます。
説明書とケーブルです。
3.5mmのL字プラグ、コネクタがQDCタイプのケーブルです。
付属のケーブルは定期的にバージョンアップされている印象です。
以上がセット内容になります。
いつものKZですね。
フェイスプレートは金属製。
流線的なデザインで光と影のコントラストが映えます。
コネクタはQDCタイプ。
ノズルの直径6mm、ステムの太さは5.2mmでした。
チューニングスイッチは付属していたピンで切り替えます。
樹脂製のシェルボディはかなり厚いのですが、装着感はそこまで悪くないです。
ビルドクオリティの問題もありませんでした。
【製品仕様】
Krilaは「第2世代のXUN」10mmDD、再設計された「30095」というBAからなる1DD+1BAのハイブリッドタイプです。
感度:106±3dB
インピーダンス:28-36Ω±3Ω
周波数帯域:20Hz - 40kHz
スイッチの影響でインピーダンスに開きが出ていますね。
【使用環境】
・TOPPING E30(AK4493)+L30
・KZ無酸素銅 (OFC) 銀メッキアップグレードケーブル90-3 (OFC-Silver)
エージングは10時間、スイッチは全てOFFです。
全体的に音が硬く、明るいです。
カチッとしたモニターライク。
楽曲が出したい音を余すことなく出力できるイヤホンだと思います。
ただし、価格なりの粗さは見えます。
硬くザラッとした高音域の印象です。
ハイハットやシンバル系は強く出ませんが、余裕をもって鳴らしています。
音源によってはツリーチャイム等のキラキラした音が若干刺さります。
中音域は明るく明瞭感があります。
驚いたのは、再設計されたBAの影響でしょうか?
女性ボーカルが綺麗に聴こえるように調整している印象でした。
また、乾いたギターサウンドがピッタリで心地よいです。
良い意味でKZらしくない、控えめな低音でした。
サブベースまでしっかり鳴ってますが、質量は少ないです。
他の音域を邪魔することなく綺麗に鳴らしています。
音場はふつう~やや広め、定位感も良いです。
響き方も自然で違和感はありません。
スイッチによる音質変化
全てスイッチをOFFにしてから1番から順にONにし、自分好みに音に調整するイメージです。
個人的に気に入ったのは全てON(紫色の線)のセッティングです。
高音域が抑えられて低音域が出る音質になり、10kHz~の刺さりが少なくなります。
1/2/3ON、4OFF(青色の線)のドンシャリ的なセッティングは、いつものKZに近い音が出ます。
これは高音域が広がりますが粗くなります。
KZ他モデルとの比較
※周波数特性は全てKZ Acoustics offical online storeより引用。
モデル名 | ZSTX | Krila | PR2 |
---|---|---|---|
ブランド | KZ | KZ | KZ x HBB |
ドライバー構成 | 1DD+1BA | 1DD+1BA | 1Planar |
ドライバー | 10mm 30095 | XUNgen2-10mm 30095 | 13.2mm-Planar |
再生周波数帯域 | 20Hz - 40kHz | 20Hz - 40kHz | 20Hz - 40kHz |
インピーダンス | 12Ω | 28-36Ω±3Ω | 15±3Ω |
音圧感度 | 107dB | 106±3dB | 94±3dB |
筐体素材 | 樹脂 | 樹脂 | 樹脂 |
リケーブル | 0.75mm 2Pin | 0.75mm QDC | 0.75mm QDC |
ステム | 5.3mm | 5.2mm | 5.0mm |
ノズル | 6.0mm | 6.0mm | 5.8mm |
重さ | 4.1g | 6.8g | 7.0g |
一つだけ持っていた1DD+1BA機のZSTXと、話題になったPR2との比較です。
vs. PR2
Krilaに比べ、PR2は音の粗さや歪みが少なく綺麗な音が出ます。
シンバルより上の音がキツイが、Krilaは調整可能です。
倍近くの価格差がありますが、音質差にそこまでの開きはありません。
大きく厚いPR2の装着感はイマイチです。
vs. ZSTX
Krilaに比べ、ZSTXはダイレクト感が強いが粗いです。
また、低音域が強く出るが中音域を消します。
聴いていて楽しいのはZSTXですが、音のまとまりや完成度はKrilaです。
軽く薄いシェルのため、ZSTXは装着感が良いです。
Krilaの価格は3500円前後でAmazonで購入可能です。
正直No Rivals under $1000は誇張されていると思いますが、エントリーモデルとして優秀でおススメできるイヤホンです。
AS24を聴いた時も思いましたが、KZが新たなステージに立った気がします。
ましてや低価格モデルで楽しめるのも嬉しいことです。