BQEYZ『Wind』レビュー。骨伝導イヤホンの新しい音の広がり。

【本レビューはBQEYZ様よりご提供をいただいたサンプル品に基づき記事を作成し、プロモーションが含まれます。】

 

骨伝導イヤホンを体験したことがありますか?

骨伝導の仕組みは、音で骨を振動させ耳の管に伝えることにより、脳が音として認識します。

BQEYZから発売された『Wind』は、Winter(ultra)に次ぐ骨伝導ドライバーを搭載したイヤホンです。

事前のクラウドファンディングでは、1700万円を超える支援があり、BQEYZの実績とWindに対する期待の大きさを物語っています。

満を持して一般販売されたWindをレビューします。

初めて骨伝導を体験した印象や感想なども交えながら、Windの特徴や性能について分かりやすく伝えられればと思います。

さあ、見ていきましょう。

 

青い空をイメージしたパッケージデザインはシンプルに仕上げられています。

裏面には製品の仕様が記載されています。

 

黒い化粧箱を開けると、イヤホン本体と各種アクセサリーが収められていました。

 

ケーブルのコネクタは2Pinで、プラグは2.5mm・3.5mm・4.4mmの中から購入時に選択します。

線材はOCC銀メッキで太めですが、しなやかで取り回しが良く、音質に不満はありませんでした。

イヤーピースは音の変化が楽しめるように、4種類が同梱されています。

そのうち、シリコン製が3種で、それぞれ3サイズずつ、そしてフォームタイプが1種1サイズになります。

 

黒で統一されたイヤホンケースも同梱されています。

柔らかい質感で、シックでカッコいいデザインです。

 

説明書、合格証、クリーナーブラシも同梱されています。

セット内容は以上です。

付属品の品質が良く、満足できる内容となっていました。

 

フェイスプレートは風(簡体字での「风」)という文字が切り抜かれたデザインとなっており、開放型になっています。

ソケットは2Pin 0.78mmです。

アルミを削り出して製造された筐体は、精密で素晴らしいビルドクオリティとなっています。

重さは片側7.4gで、金属筐体としては軽い部類になります。

水月雨「CHU-2」と同程度の重さとなります。

 

ノズルの直径は5.7mmで、ステムの太さが5mmで、平均的なノズルのサイズです。

耳にしっかりと収まり、装着感も良好です。

 

Windの骨伝導について

 

一般的なこめかみ辺りの骨を振動させる骨伝導イヤホンとは異なります。

赤い丸印で囲まれた部分にはコイル式中低周波骨伝導ユニットが収められています。

黄色く囲まれた穴から音が出ているようです。

 

Windを装着すると、赤く囲まれた部分に音が当たり、骨を振動させます。

この振動が耳の中に伝わり、脳がそれを音として認識する仕組みです。

イヤホンがしっかりと耳にフィットすることが重要ですが、Windは先述の通り、装着感が良いので、骨伝導が効果的に機能していると感じられます。

ただし、骨伝導ドライバーが収められているネジ部分と音が出る部分は、面取り加工がされていないようで、イヤホンを耳に押し当てると痛みが生じることがあります。

 

【製品仕様】

Windは、10mmのダイナミックドライバーにLCP振動板を採用し、さらに10mmのコイル式骨伝導ユニットを搭載したイヤホンです。

・感度:113dB

インピーダンス:38 Ω

・周波数帯域:5Hz-40kHz

骨伝導ドライバーが正確に測定できるか疑問なので、周波数特性は実際に聴いた印象と違う可能性があります。

 

 

【使用環境】

・TOPPING E30(AK4493)+L30

・付属ケーブル(3.5mmプラグ、SE接続)

・付属イヤーピース 黒軸、傘が厚めの低音タイプ(Mサイズ)

エージング30時間 

 

初めての骨伝導体験は、音質だけでなく、通常のイヤホンとは異なる音の広がりが面白いです。

Windはかなり聴きやすく、バランスよく鳴らすのが特徴です。

骨伝導だからといって、聴こえない音が聴こえるということはありません。

 

高音域のキツさは全く感じられません。

解像度感は十分で、明瞭感もあり見通しが良いです。

硬めで派手な高音域が好きな人は物足りないかもしれません。

 

中音域は音は厚く柔らかい印象を受けます。

ヌケも良く、音数が多くても音が潰れることはありません。

ボーカルはクリアで伸びがあり、綺麗に響き渡ります。

 

一番前に出てくるのが低音域です。

若干緩めの柔らかい音質です。

質量はありますが、深さはあまりない印象です。

 

音場は広く、特に上下に広がりを感じられます。

中低音域にも広がりがあり、音像は広く大きいのですが、高音域がしっかりと定位感を保ち、音が崩れません。

サラウンド感は強く、独特でクセのある立体感は、骨伝導イヤホンならではの特徴だと感じられました。

さらに、遮音性が高く、深い没入感を体験できます。

 

アクセサリーについて

付属のケーブルは高品質であり、使用には問題ありません。

使用したイヤーピース以外の付属品については、低音域が少し物足りないと感じました。

イヤーピースを交換する際は、耳にしっかりフィットするかサイズ選びも重要だと思います。

個人的には、もう少し音の輪郭をハッキリさせてダイナミック感が欲しいと感じました。

ケーブルにはJSHiFi-Werwolfを、イヤーピースにはフィット感を重視して軸の短いAZLA SednaEarfit MAXを選択しました。

 

アンプについて

ドングルDACでも鳴らすことは可能ですが、できればポタアン以上で、バランス接続を推奨します。

Windの豊かな音場をしっかりと堪能するには、ある程度のパワーが必要です。

DACチップについては、AKMのサウンドが適していると感じられました。

 

Windは音の広がりを感じることができるイヤホンです。

骨伝導イヤホンの先入観と異なり、音質そのものではなく、音の補助的な要素や音場に強く作用していると感じました。

音質バランスが良いWindは、さまざまなジャンルの楽曲を楽しむのに適した、万能なタイプのイヤホンです。

BQEYZの『Wind』をおススメします。

価格は約35000円。

カラーはブルーとシルバーの2色でプラグのタイプは選択式です。

 

詐欺出品者が紛れていることがあるので、販売元は「kukaka」から必ず購入してください。

 

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