EPZ『G10』レビュー。これゲームで使えるの?SE215と比較。

【本レビューは Linsoulよりご提供をいただいたサンプル品に基づき記事を作成し、プロモーションが含まれます。】

 

ゲーミングイヤホンとして販売されている製品はゲームに適しているのでしょうか?

 

まず、足音や銃声の方向がしっかりと聞こえるかどうかが重要です。

多くのゲーマーは、音の方向性に敏感であり、プレイ結果に直結することがあります。

したがって、ゲーミングイヤホンがこれらの要素をどれだけ正確に捉えられるかが鍵となります。

製品が「ゲーミング」の名を冠しているだけで、実際のゲームプレイに特有の要素を向上させているのか、それとも単なるマーケティング手法なのかにも注意が必要です。

また、価格が高いだけで性能が伴っていないケースもあります。

 

EPZからG10というゲーミングイヤホンが販売されています。

ゲーミングイヤホンの名に相応しい製品かどうか、定番機種であるSHURE SE215と比較・検証しつつレビューしてみました。

どういう結果になったか…さあ、見ていきましょう。

 

蛍光グリーンでデザインされたパッケージが目を引きます。

なんかゲーミング感を前面に押し出してやがりますね。

 

ボックスを開けるとすぐにイヤホンとご対面です。

その下にはアクセサリー類が収められていました。

 

まずは!付属のケーブルはマイク付のため、プラグは4極3.5mmで、コネクタは0.78mm2Pinです。

線材は銀メッキされていますが、細く絡まりやすいのが難点です。

さらに!イヤホンとマイクをそれぞれ分岐させるための二股ケーブルも同梱されています。

イヤホンとマイクのジャックに挿せばPCでもマイクが使用可能になります。

ただし、マイクの音質は良くないため、オマケ程度に考えてください。

 

次に!!イヤーピースはシリコン製で、通常タイプとフランジタイプがそれぞれ3サイズずつ付属しています。

そして!!イヤホンを照射するためのUVライトも同梱されています。

 

なんと!!!マニュアルとカード類も付属しています。

 

あと!!!便利なイヤホンケースがありました。

これでスマホと一緒に持ち運ぶことができますね。

付属品は以上になります。

語彙力が無くなるくらいに充実したアクセサリでした。

あらゆるデバイスに対応したセットになっています。

 

フェイスプレートはブランド名とGという文字だけのシンプルなデザインです。

ここにUVを照射すると蓄光して緑色に発光します。数秒だけ…

ソケットは2Pin0.78mmです。

 

TINHiFi C3などのハウジングと同様に耳の形に合わせて作られているため、装着感が非常に良いです。

また、全体が樹脂製であり、片側の重量は4.1gと軽量で、重さを感じません。

アルミ製のノズルは直径5.6mm、ステムが4.4mmとなっており、全長は短めなので、イヤーピース選びで困ることはありません。

 

【製品仕様】

ドライバー  :1DD(10mmPU+LCP球頂複合振動板)

感度     :100db±0.03db

インピーダンス:32Ω

周波数帯域  :20Hz-20kHz

 

 

【使用環境】

アンプ   :TOPPING L30

DAC    :TOPPING E30(AK4493)

ケーブル  :付属ケーブル

イヤーピース:付属イヤーピース(通常タイプMサイズ)

エージング :10時間 

 

オーディオ用としてどうなん?

G10の第一印象はクリアで、すっきりとした音質が印象的です。

控えめで大人しいサウンドが特徴で、その中でも硬めのモニターサウンドが感じられます。

 

高音域のキツさが一切なく、質量はかなり少ないです。

低音域はキレがありつつも、その質量は同じく少なめです。

これにより、低音が強調され過ぎず、バランスの取れたサウンドが楽しめます。

中音域はハッキリしており、楽器やボーカルなどが明瞭に聞こえ、その分離感が非常に素晴らしいと思います。

 

ボーカルは中心にあり、楽器の位置をしっかりと捉えられることができ、定位感に優れています。

音場は広めでありながら、残響が少ないので、演奏の細部まで感じることができます。

ただし、リスニング用としては十分ながらも、少し味気なく感じます。

正直に言えば物足りなさを感じました。

 

イヤーピースの交換はお好みで、リケーブルは必須だと思います。

 

今回、Linsoul様からイヤホンの他にUSBケーブルも一緒に送られてきました。

ん~何も言ってなかったけど、これは…ゲームもしている方に向けて、ゲーミングイヤホンとしてのレビューも書いてねってことだよね…

と、いうことで!

 

ゲーミング用としてどうなん?

ゲーム用としても広く使用されているSHURE SE215と比較をしてみましょう。

SE215はストリーマーが使用していたことでゲーム用途として有名になったイメージです。

特徴としては耳をしっかりと密閉するような形状です。

空気を逃がすためのベントがなく、まるで耳栓をしているかのようで、遮音性に大変優れています。

また、定位感が良いことも評価されています。

SE215は細いノズルが特徴ですが、ノズルが細いと音像定位が有利になると聞いたことがあります。

 


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実際のプレイと、2つの動画を使わせていただいて足音と銃声をチェックしてみます。

イヤーピースは両機ともSONY EP-EX11

イヤーピース選びは大変重要で、しっかりと耳に合うサイズを選択します。

ケーブルはG10がKBEAR-KBX4904、SE215はJSHiFi-Hi8を使用しています。

G10のエージングは10時間、SE215は2000時間。

PUBGに1000時間、APEXで500時間、FPSゲームは2000時間程度ですが使用しました。

 

音質

G10は明瞭感と音の分離感に優れています。

また、音の輪郭もハッキリしています。

銃声や足音、環境音の聞き分けができて優秀です。

中高音域においてはG10が強く出ており、一方で中低音はSE215が力強い傾向にあります。

 

定位

方向(方角)の捉えやすさは、両機ともに定位感が良く、どちらも変わらずに優秀です。

足音に関してはSE215が若干優勢だと感じます。

VALORANTの動画で検証されている足音のような、靴から出ている「ドスッドスッ」という足音が聞き取りやすい。

G10は足音の最初に鳴る「サッ」という靴が擦れる音は分かりやすいのですが、実際にプレイすると、SE215から強く出る足音で敵を察知すると思います。

銃声については、G10は優秀で、残響が少なく明瞭で捉えやすいです。

遠近感においては、SE215が把握しやすいです。

 

VCについてはG10が聞き取りやすい傾向にあります。

装着感・遮音性においてはSE215が優れています。

実際に「どちらを使いますか?」と聞かれたら、私は価格が4000円ほど安いG10を選びます。

 

 

「ゲームで使用するのに適した中華イヤホンはありませんか?」と、よく質問されますが、残念ながらおすすめできるイヤホンがあまりありませんでした。

「○○○〇という中華イヤホンはゲームに最適!」といった情報もよく耳にしますが、賛同できるイヤホンはありませんでした。

EPZの『G10』は、ゲーミングだけでなくオーディオ用としても利用できる一本だと思います。

 

EPZ『G10』は価格は8180円、AmazonにてLinsoulより販売しています。