AKG『K271』を修理してminiXLRでリケーブルをしたい!

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最近ケーブルを作成している私は調子に乗っていた。

─────次はminiXlR端子を使ってのケーブル作りだな、と…

AKGのヘッドホンはminiXLRというコネクタで、着脱式になっているタイプが多いです。

ケーブルが1本あれば、数多くのAKGヘッドホンを使い回せます。

しかし、我が家にはK240Sしか対応したヘッドホンがありません。

K240Sだけでは…しょんぼりしながらオークション、フリマサイト、ハードオフなどで物色していた時でした。

 

AKG K271studio ジャンクにつき格安!」の文字が。

このK271studioはK271 MKIIの前身モデル。

もちろん、miniXLRでの着脱式となっています。

気になるジャンク理由は「ケーブルの不良」でした。

あぁ、僕のために売られていたんだね、君は。

何もためらわずに購入です。

 

 

 

そして、届いたK271はこちらです。

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わりと状態は良いようです。

 

問題のケーブルは…

 

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中の芯が剥き出しになっています。

触ると音が途切れたので、断線しかかってますね。

リケーブルすれば解決です。

他もチェックしましょう。

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うわぁ…これはK240を思い出しますね。

sat03.hatenablog.com

とりあえず替えのスポンジが売っていないか探してみます。

 

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サウンドハウスさんは何でもありますね。

1枚220円なので2枚購入です。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/200597/

一緒にminiXLRコネクタとケーブルも購入します。

 

清掃しながら中の構造を見てみましょう。

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無水エタノールを使いながらキレイに剥がしていきます。

 

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3点でネジ止めされているので外していきます。

 

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いつものAkGという感じですね。

 

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この中継しているファンネルは何でしょうか?

テスターで測りましたが、抵抗も何もありません。

余計な接点は増やしたくないので、外してしまいます。

 

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ジャックはこんな感じなのですね。

思ったよりシンプルな作りです。

右側も見てみましょう。

 

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こちらも、いつものAKGでした。

次はイヤーパッドを外して内側を見てみます。

 

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キタネェですね。

無水エタノールと歯ブラシで、ゴシゴシ磨いていきましょう。

 

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キレイになりました!

ドライバーユニットは、エアダスターと綿棒でキレイにします。

 

では、届いたスポンジを両面テープで貼り付けます。

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バッチリですね!

元通りに組み直して本体は完了です。

 

ケーブル作りをしていきましょう。

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ケーブルは「BELDEN 88760」

本当は88761にしようと思いましたが、今後のラインケーブル作りも考えて88760にしました。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/164516/

 

L字プラグはいつもの「NEUTRIK NTP3RC-B」

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/56279/

 

そしてminiXLRコネクタは「REAN RT3FC-B」

正直、どれを選べばいいか分かりませんでした。

初めての作業で失敗するかもしれないので、評価の高い安いものを選びました。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/237668/

 

袋を開けて内容物を見てみましょう。

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偉大な先人様の情報がネットにあるので、作成手順を熟読しながら作業していきます。

 

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下カバーとケーブルガイドを先に通しておきます。

ケーブルガイドは青と黒の2種類があり、線径によって変えるみたいです。

今回は黒いケーブルガイドがピッタリでした。

 

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黒の被覆が破けているのでやり直しです。

さあ、ハンダ付けだ!

…どこに?

ピンアサインが全く分かりません。

様々なサイトで情報を見ても、書いていることがバラバラです。

K240Sの純正ケーブルで、調べてみることにします。

 

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なるほど、分かりにくいですね。

これを見ながらハンダ付けします。

 

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ケーブルが硬く、コネクタも小さくて大変です。

ヒィヒィ言いながら何とかつけました。

 

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念の為のグルーガンで固めておきます。

ここにガイドを合わせます。

 

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大丈夫そうですね。

 

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あとは上下のカバーを付ければ完成です。

 

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スッと、スムーズに入るポイントがありました。

 

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下のカバーを付けて完成です!

対になるL字プラグをササッと作っちゃいましょう。

 

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硬くて作りにくいです。

ヒィヒィ言いながら何とか完成です。

 

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カッコいいです。

このケーブルと同じminiXLRの組み合わせで、Amazonで売られています。

3500円でした。

自作すれば、ケーブル1.5m計算で870円、コネクタ2つで995円。(3月9日購入時)

合わせて1865円で作れます。

専門店では、良いハンダを使っていますが。

 

完成したケーブルを挿してみます。

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良いですね。

赤×黒は正義です。

早速K271S+88760を試聴してみましょう。

 

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お~?

きれいな高音で、解像度が高いですね。

音の伸びも良いです。

低音は…AKGです。

定位も良く、頭の周りで響きます。

抜けもいいですよ。

素直な音です。

K240Sに近いかも入れませんね。

激しい曲やアニソンを聴くなら、違うヘッドホンが選択肢になります。

 

せっかくなので、K240Sの純正ケーブルと88760を聴き比べてみましょう。

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AKG純正ケーブルからBELDEN88760自作ケーブル】

中高音が強調されますね。

元気が良くなるケーブルです。

しばらく聴きましたが音疲れはしませんでした。

解像度が上がり、定位がしっかりします。

全体的に鮮明になるため、音が埋もれません。

AKGのヘッドホン用にBELDENのケーブルがよく売られているのは、相性が良いのでしょうね。

作業が大変だったので、この組み合わせのケーブルはもう作りたくないですね。

自作に興味がなければ、買ったほうが良いと思います。

 

でも、K701もBELDENのケーブルに替えたいな…

 

アニソンを聴くのに、昔使ってたSONYのヘッドホンを探してみようかな…

 

 

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